2021年09月16日秋
夏が過ぎたら
A&P LE JOURNAL SEPTEMBRE 2021
本日ご紹介するのは、キャロットシードです。
あなたの暮らしに喜びをと願いながら、今日も最高の精油探しを続けています。夏が過ぎ去った今、あなたにご紹介しようと思いついたのは、キャロットシードの香りです。その香りは特徴的で、フルーティさとパウダリーさ、そして土の香りを感じさせるもの。
先日、プロヴァンス地方へ出かけた際に、この植物を見つけることができました。オレンジ色の根を持つニンジン。茎に、細かく分かれた羽毛のような葉。夏の終わりに咲かせる白い花は、やがて種となり、採油のために蒸留にかけられる前、乾燥させられ、すりつぶされます。
Ocimu Daucus carota L.
科名 : セリ科
採油部分 : 種子
収穫時期 : 9月10月
ニンジンの原産地はおそらくアフガニスタンで、今から600年前にヨーロッパに持ち込まれたと言われています。ヨーロッパとインドの地で自然に育つ植物ですが、精油の生産はほぼフランスのみでなされています。
第二次世界大戦中、この蒸留作業は大きく発展しました。というのは、代替食品へのフレーバー用に、キャロットシードの精油が大量に蒸留されていたのです。
ヨーロッパの伝統医学では、医療とセラピー用の材料について記された辞典に、キャロットシードは、パセリ、アニス、キャラウェイ、コリアンダー、フェンネルと並んで、ホットシードの1つに位置付けられています。
採油方法:水蒸気蒸留法
外観 :薄黄色~琥珀色の液体
主成分:キャロトール、αピネン、サビネン
使用方法:フレグランス類、化粧品類、アロマテラピー、食品
Jean-Claude DEYME