初夏の心地よいハーブの香り
A&P LE JOURNAL AVRL 2025
本日ご紹介するのは、スイートマジョラムです。
あなたの暮らしに喜びをと願いながら、今日も最高の精油探しを続けています。初夏に紹介しようと思いついたのは、スイートマジョラムです。それは、モロッコを旅した時に出会った、ふさふさした緑色の茎、グレーの葉、そして小さな白い花を持つほのかに香る植物でした。スイートマジョラムは水蒸気蒸留によって、フレッシュでハーブのようなナチュラルな香りを持つ精油が作られます。
Origanum majorana L.
科名:シソ科
採油部分 : 葉
収穫時期 : 5月/6月
スイートマジョラムはガーデンマジョラムとも呼ばれ、ミントや野生のタイムの仲間で一年草の芳香植物です。マジョラムは植物学的にはオレガノに非常に近い種ですが、葉の灰緑色と苞葉の殻状が異なります。この形態から「シェルマジョラム」というあだ名が付けられました。スイートマジョラムのふさふさした茎は、短い穂状に集まった小さな白い花が咲きます。スイートマジョラムは地中海沿岸東部(キプロス島とトルコ)原産で、主にエジプトで栽培されています。また、モロッコ、チュニジア、スペイン、フランスでも栽培されています。開花中に植物を刈り取り、新鮮な状態で蒸留します。芳香性エッセンシャルオイルが心地よいハーブの爽やかさを放ちます。
古代エジプトでは、スイートマジョラムは「オシリスの植物」と呼ばれていました。それは軟膏の成分や宗教的な燻蒸に使用されました。シチリア島の都市マルジェラにその名が付けられ、その紋章にも描かれています。実際、本物のマジョラムは中世で最も人気のある芳香性ハーブの一つでした。喜びの象徴であり、その香りが高く評価されていました。中世の女性たちは、香りの良い花束を作ったり、お風呂に香りをつけるためにこれを使用しました。
採油方法:水蒸気蒸留法
外観 :淡黄色から緑がかった黄色の液体
主成分:1,4-テルピネノール、サビネンヒドラート、γ-テルピネン
使用方法:アロマテラピー、フレグランス類、化粧品類、食品
Jean-Claude DEYME