2025年07月15日
香りの用語事典 一覧
アコード | 香りの調和、つりあいのことで、複数の香料がバランスよく調和していること |
圧搾法(アッサクホウ) | 柑橘類の果皮を圧搾して精油を採ること |
アトマイザー | 香水用の噴霧器、霧吹き 携帯用の小型のスプレー |
アブソリュート | 花、木、葉、根、樹皮等から揮発性溶剤を使って香気成分を取り出した芳香精油 |
アランビック | 蒸留器 ランビキという言葉はここから来ている |
アルデハイド |
合成香料で強烈で鋭い香気を持つ 脂肪族アルデハイドに属し、炭素数7から12までのもの |
アロマコロジー | aroma(アロマ)とpsychology(心理学)の合成語 香りの嗅覚刺激による人の生理や心理効果について科学的に解明する研究のこと |
アロマティック | 芳香性の香草の香りのような |
アロマテラピー | 芳香療法香りによる生理反応を治療に生かす方法 |
アンバーグリス |
竜涎香(りゅうぜんこう) マッコウクジラの腸内結石といわれる高級香水の保留剤として使われる |
アンフルラージュ | 香料の採取方法のひとつ |
イキチ (閾値) |
刺激が感じられる最小限の刺激量のこと |
イフラ | International Fragrance Associationの総称 香料工業の開発、発展のために組織された国際機構、活動目的は下のとおり ・芳香原料の生理学的活動性に関する科学的データの研究と調査 ・適用される法律、規制の収集 ・これらの情報の会員および利害関係機関への普及 |
インフュージョン | エチルアルコールなどの溶剤でムスク、オークモス、ラブダナムなどの天然香料を溶解し、一定期間熟成させてろ過し、浸出液をとること |
ウッディ | 木の香りのする鉛筆の削りくずやおが屑を思わせる木の香りのする |
エッセンスエッセンシャルオイル | 植物や動物の分泌物からとられた芳香性精油 |
オーデコロン | もとはドイツのケルン(cologne)でケルンの水という名前の柑橘系の香りが売られたのが始まり 付香率は2~5%のもの |
オーフレーシュ |
オーデコロンの香りを和らげて2~3%の付香率の気軽に使える香り1980年代のブームになり、フレッシュコロン、シャワーコロン、スプラッシュコロンなどとも呼ばれた |
オスモロジー | 匂いに関する科学、匂いの研究 |
オゾン | オゾンには特有の強い匂いがあり、自然の中で雷雨のとき、森の中などで感じることがあるマリンノートにかえてオゾンノートと使われることがある |
オットー | 蒸留によってとられた花の精油のこと |
オリエンタル | 中近東、東洋、極東を思わせる甘くて重厚なミステリアスな香りのこと |
オリジナル香料 |
香料会社が商標登録している調香香料 たとえば、シナローム社のAnimalis、フィルメニッヒ社のVetyrisia、ドゥレール社のMiel Blancなど |
香りの強さ |
香りのインパクト 揮発性の高いものがは香りを強く感じる |
香りの分子 |
芳香を放つ分子 炭素と水素に酸素や窒素、硫黄などが結合した有機化合物から匂いが発せられる 天然香料は様々な有機化合物から構成されており、その有機化合物を単離させたり、別の物質から合成したものが合成香料である |
拡散 | 匂いがひろがり散ること |
ガスクロマトグラフィー | 吸着剤を用いて混合気体や香料などの混合液体中の成分を分離する方法 |
ガム | 木の樹皮、枝、葉などからとれる樹液 オリバナムやオポポナックスなど |
環境フレグランス | 室内を効果的に香らせるための製品の総称 香りのろうそく、ポプリ、ルームスプレー等 |
感じる | 香水を鑑賞したときに感じる様々な香りや様子を表現するときに使う |
カンノウケンサ (官能検査) |
五感使って評価する方法 |
聞く | 香りを注意して嗅ぐこと 香道では“香を聞く”のように使い、香りのニュアンスやその変化を見ながら、香りを鑑賞したり評価することをいう |
揮発性 |
香気成分が発散する性質 香気物質の分子量によって異なる |
嗅覚 | 五感のうちにおいを感じる感覚のこと |
嗅覚の |
五感のうち、香り、においを感じる器官、嗅覚の働き olfaction=嗅覚(作用) |
嗅覚疲労 | 同じ匂いを嗅いでいると、嗅覚が疲労して、感知することが難しくなる状態のこと |
グラース | 南仏、ニースの西35kmほどの丘陵地帯にある香料工業発祥の地 最初皮なめし工業が盛んであったが、花の栽培、香料業が盛んになる |
クリスタル | 結晶体 バニリン、クマリンなどは結晶物 |
香(コウ) |
西洋では祭式に使われる乳香(オリバナム)のこと 日本では薫香のこと くゆらせて香りを楽しむためにつくられたもの 練香(ねりこう)とは種だねの香料を練り合わせたもの 現在では杉などの粉末に調合香料をあわせて薫香や線香がつくられる |
光感作(コウカンサ) | 光によりある抗原に対し、敏感な状態にすること |
香水 | 香水のうち、香料の濃度が20~30%のもの もっとも香料の濃度が高い |
合成香料 | 単体香料、単離香料、の総称 |
香料 |
原料、素材のこと 香り業界では、香料を指す |
コンクリート | 揮発性溶剤を使って芳香成分を抽出し、溶剤を除去した後のワックス状のもの これをアルコールで処理した香料をアプソリュートという |
コンセントレーション | 濃縮されたもののこと |
再現香料 | 天然の香料などを化学的に再構成して作られた調合香料のうちのひとつ |
サシェ | 乾燥した花びらやその他香りのするものをいれた匂い袋のこと クローゼット、枕、レターセットの入った引出し、スーツケースの中などに入れられる |
残留性 | 石鹸などの香料が、洗った後まで肌の上や洋服の繊維などに香りが残ること |
滴(シズク) | スポイトなどから出る滴 |
シトラス | 柑橘類の果皮の香り |
シトラル | レモンを思わせる香りのこと |
シプレ | 柑橘、フローラル、モッシー、ウッディーバルサミック、アニマル調の香りがうまく組み合わされたジャンルの香りのこと フランスの香水会社コティーが作った香水シープルという名前は創作するときにヒントを得たキプロス(CHPRUS)島にちなんでつけられたことから、この新しいジャンルの香りを総称してこう呼ぶようになった |
ジュース | 香水の原液、または液体のみのこと |
熟成 | 香料を調合してからその反応が落ち着くまでの間約3ヶ月間、冷暗所に保管すること |
樟脳(ショウノウ)/カンファ― | ローズマリーなどに感じられる特有な樟脳の匂い 樟脳様の香りのことをカンファーノートという |
蒸留 | 植物から香気性精油成分を取り出す方法 |
女性の | 女性を感じさせる香り、香水を表現するときに用いる |
処方 |
香水を作るためのレシピのこと どの香料をどれだけいれるか、などをあらわしたもの |
シングルフローラル |
1種類の花の香りのこと 対 フローラルブーケ |
沈香(ジンコウ) | 香木の一種 インドに分布する樹木で、長い年月の間土中に埋没し、微生物の作用で樹脂が生成して沈香になる |
スパイス |
香辛料 |
セミ・オリエンタル | オリエンタルよりも爽やかさがある香り |
ターペンレス | テルペンを分留などの方法で除去したもの ターペンレスのものは低濃度のアルコールに溶解性がよく、可溶性エッセンスやオーデコロン調の調合香料に用いられる |
タイプ | 香水の全体的な香りの特徴を表したもの フローラルタイプ、オリエンタルタイプ、シプレタイプなど |
脱色する | パチュリやオークモスなどの精油には色があるためそれを脱色すること |
タバック | タバコに似た香り |
男性の | 男性を感じさせる香り、香水を表現するときに用いる |
単離香料 | 天然香料から分留、冷却、抽出、分離などの方法で作られた単体の香料 |
抽出 | 花、葉、根、種子、果実、樹脂、動物性物質等から揮発性溶剤を使って香気成分をとること |
調香 | さまざまな香料をバランスよく混合する事 |
調合香料 | 天然香料、合成香料などあらゆる香料を調合してつくったもの |
チンキ | 天然芳香物質をアルコールで溶解し抽出した溶液 |
デオドラント | 脱臭剤、防臭剤 |
テルペン | 植物精油に含まれる芳香性炭化水素の一群で炭素数が5の倍数のもの 光毒性がある |
天然香料 |
天然から取れた香料の総称 精油、ターペンレスオイル、コンクリート、アプソリュート、レジノイド、オレオレジン、バルサム、動物性香料 |
トイレタリー製品 | 石鹸、歯磨き、浴室用製品、等のこと |
動物性香料 | 動物から採られる香料でムスク、アンバー、シベット、カストリウムがある |
特異的嗅覚脱失 |
嗅覚の異常 現実にない匂いを感じたり、異なった匂いを感じる異常 |
トップノート |
匂いを嗅いで最初に感じる部分の香り 最初に発散して感じられる匂いの部分 |
ニオイ |
匂いは嗅いでいて心地よい香り、臭いは心地よくないにおいのこと |
ネ | 優れた調香創作者のこと |
練香水 | ワックス類を基材にして作られた15~20%の付香率の硬膏状のもの |
ネロリ |
オレンジの花を水蒸気蒸留したもの 16世紀末、イタリアの公妃Nerola(Ann Marie)がオレンジフラワーの香りを愛用して手袋につけていたことからこの名前がついた |
ノート/ファセット | その時々に顔を見せる香りの様子を表現したもの 例えば、フローラルタイプの香水なら、フローラルノートを主体としてオリエンタルノート、シプレノートなど、さまざまなノートが組み合わされて構成されている |
ノート/メモ | 香りのニュアンス、香料の匂いの性格 |
残り香 |
香りの軽い部分が蒸発して後に残る香り 香りをつけた人が通り過ぎた後に尾を引くように香りが流れて残ること |
ハーブ |
食用、薬用の有用植物のこと アロマテラピーに使われる |
パウダリー | 粉っぽい匂い 甘く、乾いた感じのするムスク調の持続性の高い香り その香りの要素を持つ香料が、昔、化粧品に使われていたことからおしろい臭い、粉っぽいといわれるようになった |
パフューマー (調香師) |
様々な香料を的確に扱い調合香料を創作する者 |
パフューム パルファン (香水) |
・芳香、よい香りのこと ・香水のこと(香料の付香率15~40%のもの) ・製品に効果的に香りをつけるための香料のこと(フレーバー、フレグランス) |
バルサミック | バルサム(樹、草木から採取した芳香性樹脂に似た香りで、重厚で甘い保香性のよいもの |
パレット | 調香師が使う香料一式のこと |
ピール (柑橘類の外皮) |
レモン、オレンジなど柑橘類の外皮 シトラスの香料はこの外皮を圧搾もしくは蒸留して採取する |
評価 | 顧客と市場のニーズを分析し、調香師へ香りのコンセプトを伝え、出来上がったものを評価、選別する |
フィトンチッド | 樹木(特に針葉樹)から発生する揮発性物資 殺菌力がある物質で、森林浴の効用のひとつと考えられている |
フェロモン | 動物、昆虫などが分泌する、他に影響を与え、特に同種の異性を引き寄せる特殊物質 ムスクなどの動物香料が性フェロモンの一種と考えられる |
付香(フコウ) | 化粧品などの製品に香りをつけること |
付香率 | 製品に香料を添加する率のこと |
フゼア |
ラベンダー、オークモスがベースになり、ローズ、ジャスミンの花の香りとウッディーノートの香りを加えた、主に男性に向けた香り 1882年ウビガン社が発売した“fougère royale”が由来 |
ブランド | 香水の販売元 元は香粧品店が主だったが、服飾メーカーが参入し、宝飾、革製品などあらゆるメーカーが香水を販売している |
フレーバー/味 | 1.食品を味わうときに匂いは口の中から鼻に抜けて感じられる。この味と匂いの合わさった風味のようなものをいう 2.食品に加える香料のこと |
フレーバー/風味 | 花や肉などから発する味覚的な香り、フレーバー 1.食品を味わうときに匂いは口の中から鼻に抜けて感じられる。この味と匂いの合わさった風味のようなものをいう 2.食品に加える香料のこと |
フレグランス |
芳香、心地よい香りのこと 香りを楽しむ製品の総称のこと |
フローラル | 花の、花の香りの |
フローラルブーケ | 数種の花の香りをバランスよく調合した香りのこと |
分類 |
香りをその特徴によって分類すること アムーアやプッシェーの分類法が有名 |
ベース | 香水づくりの中で香りの芯となる部分にあたる香料 |
ヘッドスペース法 | 発散されている香りのその周囲のことをヘッドスペースといい、この香気を密閉した容器にとりこみ香気成分を分析すること |
保留剤 |
香りの持ちをよくして残香性を高めるもの ベンゾイン、ムスク、シベットなど |
ボディー | ミドルノートと同様に香りの香りの主要部分のことをあらわす |
ポプリ | 部屋に芳香を与えるために作られた乾燥させた花びら、葉、果実、スパイスなどをビンなどに詰めたもの 室内香としてまたたんすの中にいれて使われる |
ポマード | アンフルラージュ、マセレーションの方法でつくられる精製した牛脂、豚脂に香料が付着したもの 日本では木ろう、ひまし脂が主成分で外国ではワセリンをベースにする男性用整髪料 |
ポマンダー | 昔、細かい穴のあいた金属製の玉に花びらやスパイスなど、いい香りノするものをいれて携帯したり部屋につるしたりした クローゼットに入れる香りのボール |
マスキング | 他の匂いで匂いを覆いかすくこと |
ミドルノート | 香水の香りの性格をあらわす主要部分 |
ムエット |
匂い紙 香料が時間の経過と共に香りの変化する様子を観察するために使う試験用紙 片端に香料名と付着させた時間を書き、もう片方に5mm程度香料に浸して嗅ぐ |
名香 | 格式、名声のある香水 |
モッシー | オークモスやトゥリーモスなどの苔様の匂い |
モディファイアー | 調合香料の基調となる香りを、修飾したり変調させたりする香料 |
ユニセックス |
男女の両用 性別のないこと |
溶液 |
香料を溶かした液体 香料は液体、流動体、結晶体、固体のものがあり、それらを混ぜ合わせるためにあらかじめ溶剤に溶かして調香に用いる solubilité=溶解度 |
溶剤 | アルコール、グリセリン、ディエチレングリコールなどの香料を溶かすことのできる物質 |
ライン |
シリーズ 香水、コロンの香りをベースにして、他の関連製品も同じ香りで統一した一連の製品 石鹸、クリーム、アフターシェイブ、ボディーローションなど |
ラストノート |
香料の底の方に感じられる香りのこと 蒸発していく最後の段階で香る香りのこと |
ラベル | ボトルに貼るシール、ラベルのこと |
リフト | 香りが力強くて香り立ちがよいこと |
リフム |
Research Institute for Fragrance Materiales 香料需要産業および消費者のため、芳香物資の安全性テストを実施する機関として、自主的に発足した非営利団体 目的は、芳香物質に関係のある科学的データの収集と分析、標準試験法および評価法に関する情報の配布、試験法などについて政府機関との連携、および標準試験法の採用を奨励することにある |
レジノイド | 天然樹脂から様々な方法で採取した芳香ぶっしつのこと(半固体のものなどがある) |
レゾナンス | 共鳴、香料同士がうまく共鳴しあってより効果的に香る様子 |
ローション | オードトワレよりアルコール度数が低いフレグランス製品 |