冬が終わりを告げる頃

A&P LE JOURNAL FEVRIER 2023

本日ご紹介するのは、ミモザです。

あなたの暮らしに喜びをと願いながら、今日も最高の精油探しを続けています。もうすぐ冬が終わりを告げるこの時期、今日はミモザのお話をしましょう。

南フランスへの旅路で見た、春の太陽を連想させる黄色い花をつけたミモザ。マメ科の木に咲くミモザのお話です。ミモザのアブソリュートは、はちみつのような香りがします。フローラルノートとパウダリーノートを持つ、大変貴重な花精油です。

 

MIMOSA(ミモザ)

Acacia dealbata

 

科名 : マメ科
採油部分 : 花・枝
収穫時期 : 1月、2月、3月

 

ミモザの学名は、「Acacia dealbata」です。ミモザはマメ科の植物で、あらゆる温暖な地域で栽培されています。ミモザの精油は、溶剤を用いて花と枝から採油されています。原産は、オーストラリアですが、「冬の太陽」とも形容されるミモザは、フランスのヴァールとコートダジュールの土地によく合っていて、この地域では毎年、黄色いポンポンをつけたこの花の祭典が開かれています。

採油作業は困難です。理由は、ミモザの花のついた枝の先だけを使うから。アブソリュートのグリーンノートを強めてしまうために、葉は取り除かれるのです。

ミモザのアブソリュートの香りは、繊細で、またミステリアスな印象もあります。トップノートは、キュウリを思わせるようなハーブのような香りがしますが、その後、はちみつの香りへと変化していきます。香りの分類では、いわゆるフローラル・パウダリーノートを持つとされており、フローラルタイプの香水の処方に使われる時には、ローズと組み合わされることがしばしばあります。

ミモザの精油はアブソリュートタイプのもので、多くの植物に適用される水蒸気蒸留法では得られません。甘い香りを持つこのアブソリュートは、黄色でしっかしとした質感があり、固体になったミモザアブソリュートも存在します。

 

採油方法:溶剤抽出法

外観 :黄色~緑黄色の固体

主成分:ルペノール、3-ケト-ウルス-12エン、ヘプタデセン

使用方法:フレグランス類、化粧品類、アロマテラピー

 

Jean-Claude DEYME